こんにちは、インフォマティクスの空間情報クラブ編集部です。
今回は属性情報についてご紹介します。
参考
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目次
属性情報とは
属性とは、あるものが持っている性質や特徴のことをいい、物体の色や形状、人の性別や年齢、職業などがそれにあたります。
ここでは、GISで扱う情報を「図形情報」と「属性情報」に分けてご紹介します。
- 図形情報:地図上にある幾何学的な形状のこと。現実世界に存在する建築物や構造物などの地物の形のことをいいます。
- 属性情報:図形情報に付随する非図形情報のこと。地物や建築物の名前や構造物の種類などがそれにあたります。
GISにおける属性情報とは、図形情報に付随している「図形以外の情報」のことをいいます。
属性情報の確認方法
GISでは属性情報をどのように確認するのでしょうか。
例えば、地図上にある建物の名前を知りたい場合、GISソフト「SIS」では画面上で対象の図形を指定すると、その図形が持つ属性情報をダイアログで確認できます。
この例では、建物名が「川崎マンション」ということがわかります。
属性情報の種類
指定した図形には、「建物名」という属性に「川崎マンション」という値が設定されています。
このように属性情報は、属性の名前(例:建物名)と値(例:川崎マンション)で構成されています。
SISで属性として扱われる情報には以下の2種類があります。
- ユーザ属性:ユーザが任意に設定する属性 例)前述の建物名など
- システムプロパティ:システムが自動で設定する属性 例)図形の面積、長さなど
属性情報の利用例
属性情報はさまざまなシーンで利用されます。
検索
属性情報を条件とした検索を行えます。簡単な例でご紹介しましょう。
上記例で「建物名」というユーザ属性に「川崎マンション」という値が設定されていることを確認しました。
例えば、マンション名はわかっているけれど地図上の場所がわからないという場合に、「建物名」という属性を使って「川崎マンション」の位置を調べることができます。
同様に、地図上で「病院」だけを検索したり、空間的な条件を組み合わせて「川崎マンションから500m以内にある病院」を検索したりすることもできます。
主題図作成
主題図作成でも属性情報が使われます。
例えば「ラベル主題図」では、属性の値を地図上に文字として表示することができます。
下図は建物名の属性の値を地図上に表示した例です。
属性情報を確認する際、地図上でひと目でわかるので便利です。
属性編集
他にも、レンジ主題図、個別値主題図など様々な主題図が作成でき、 これらの主題図も属性情報をもとに作成されます。
主題図についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
属性値から別の値を算出することができます。
例えば、「人口」と「面積」の属性を組み合わせると「人口密度」を調べられます。
都道府県行政界のデータの各都道府県の図形には、ユーザ属性で「人口総数」が設定されています。
システムプロパティの「面積」を組み合わせ、「人口総数」/「面積」で「人口密度」が算出できます。
おわりに
今回は簡単な例をご紹介しましたが、属性情報を使って、より高度な検索、解析、主題図の作成も可能です。
GISには、地図を表示するだけではなく情報管理や分析などの機能があります。それらを行う際には、属性情報がベースになります。
検索や解析、主題図の作成など、実に様々な場面で属性情報が重要な役割を果たしていることがおわかりいただけたと思います。
ぜひ属性情報を日々の業務にご活用ください。
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