GIS ソフト「SIS 9.1」の新機能をご紹介するシリーズ。今回は SIS 9.1 で追加されたスタイル(図形の見た目を規定する色や記号の情報)の設定機能や、印刷、画面描画に関連する変更点をご紹介します。
インフォマティクスでは、国内で約36,000のお客様に利用されているGIS(地理情報システム)製品SIS(エスアイエス)をご用意しております。
SISの最新カタログをダウンロードする >>
目次
ポイントテキストの背景結合
「背景結合」プロパティが追加され、複数行にわたる文字の囲みや背景を揃えることができるようになりました。
これにより、文字の背景色の凹凸が回避できます(図1)。
図1:「背景結合」プロパティをTrueに設定
印刷用テーブルアイテムの機能向上
プリントテンプレートウィザードのオプションで追加する印刷用の「テーブルアイテム」に、「範囲に限定」プロパティと「フォーミュラによる順序」プロパティが追加されました。
「範囲に限定」プロパティをTrueに設定すると、マップフレーム内のアイテムのみをテーブルアイテム内に一覧表示することができます。また、マップフレーム内に表示されるアイテムが変わると、テーブルアイテムに表示する内容も更新されます(図2)。
図2:表示範囲に応じてテーブルアイテム内が書き換わった例
さらに、「フォーミュラによる順序」プロパティにテーブルアイテム内の一覧の表示順を指定するプロパティを設定すると、一覧を並べ替えられます(図3)。
図3:「フォーミュラによる順序」プロパティに「人口&」を設定してテーブルアイテムの一覧表示の順序を変更
プリントテンプレートの分類
プリントテンプレートが用紙規格と余白の有無でフォルダ分けされて、選びやすくなりました。SIS 9のJIS規格のプリントテンプレートは、SIS 9.1では「JIS A判(余白なし)」フォルダにまとめられています(図4)。
図4:SIS 9とSIS 9.1におけるプリントテンプレートの分類の違い
スタイルに関連する関数の追加
アイテムのスタイルを JSON 形式で指定、取得できる「Pen」関数、「Brush」関数、「Symbol」関数が追加されました。「シンプル」主題図や「個別値」主題図などのスタイル主題図で使用できます。
これらの関数を使用すると、例えばラインの始点と終点に割り当てたシンボルの大きさや角度を別々に設定することができます(図5)。
図5:始点シンボルは角度を変更、終点シンボルは大きさを変更した例
ステータスバーで高度な描画設定を切り替え可能
「高度な描画設定」メニューがステータスバーに追加され、歯車アイコンで、スタイル(ペン、ブラシ)、ラスタ、テキスト別に高度な描画設定のオン・オフを簡単に切り替えられるようになりました(図6)。
図6:ステータスバーで高度な描画設定を切り替え可能
高度な描画設定は、通常のスタイル設定よりも優先されるので、複雑なスタイルを使用している場合などに描画速度を向上させるために使用します(図7)。
図7:高度な描画設定の切り替え例
おわりに
今回はSIS 9.1で機能が向上したスタイルと印刷についてご紹介しました。今まで以上に表現力が強化されたSIS 9.1。印刷用のテーブルアイテムの機能も向上し、成果物の作成などにご活用いただく機会が増えればと思います。
SIS Desktopシリーズ 製品情報
https://www.informatix.co.jp/sis/sis
GISソフトをお探しなら
GISソフトをお探しの方、現在お使いのGISに課題を感じている方は、GIS(地理情報システム)製品SISのご利用を検討されてみてはいかがでしょうか。無償版もご用意しています。
SISの資料をダウンロードする >>
GISやAI機械学習を使った業務システムの構築に関するご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください。
<地図データ出典>
国土地理院基盤地図情報、OpenStreetMap data © OpenStreetMap Contributorsをもとに弊社が加工して作成
※この記事は、GIS NEXT第89号に掲載された記事を編集したものです。