SIS活用講座 第6回 SIS8.0ご紹介(4)プロセス主題図、テキスト機能ほか

SIS 8.0の新機能(プロセス主題図、テキスト機能ほか)をご紹介します。

はじめに

SIS 8.0の新機能のなかで反響の多い「プロセス主題図」と、テキストやペンなどの表現力アップについてご紹介します。

プロセス主題図とは?

プロセス主題図とは、第3回でご紹介した「プロセス機能」を使ってアイテム操作の結果を表示する主題図です。その用途をいくつかご紹介しましょう。
・「参照のみ」のデータのテキストを書き換える(例1)
・スタイル定義を動的に構成して表示する(例2)
・作図と同時に関連図形を表示する(例3)

例1 テキストの表示内容を変更

「参照のみ」のデータのテキストも、編集可能なデータセットに複製することなく表示内容を変更できます。<設定方法1>
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例2 属性を元にしてペン幅を可変表示

アイテムの属性を元にペン幅を設定する暗示文字列を、フォーミュラで組み立てて設定します。あらかじめペンをライブラリに用意せずにペン幅を属性値で可変に設定できます。<設定方法2>
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例3 作図と同時に関連図形を表示

ポイントを作図すると、斜面の向きに沿った扇形を表示します。<設定方法3>
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テキストの表現力アップ

テキストに、取り消し線や、角が丸い文字枠を設定できるようになりました。
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テキストの一部の色やスタイルを変更可能

テキストの一部の色やフォントなどを変更して強調したい場合、これまではテキストアイテムを分割しなければなりませんでした。SIS 8.0では、「マークアップテキスト」を使って部分的に色や装飾を設定できます。
太字、斜体、上付き、下付き、取り消し線などの文字スタイルの設定や、色やフォントの変更が可能です。<設定方法4>
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ペンスタイルの表現力アップ

幅を持つペンの端部の形状を細かく指定できるようになりました。
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オーバーレイの表現力アップ

「ブレンドモード」を使うことで、オーバーレイを画像フィルタに見立てて様々な表現が可能です。以下はブレンドモードを設定した標高データに住宅地図を重ねたものです。標高データの状態が住宅地図に反映されてわかりやすいですね!<設定方法5>
20150727_8

おわりに

元のデータを変更せずに主題を表現する主題図機能と、多数のデータ操作が可能なプロセス機能を組み合わせたプロセス主題図は、大きな可能性を秘めています。

また、テキストやスタイルの表現力も向上していますので、ぜひご活用ください。次回は、パワーアップした3D機能について紹介予定です。ご期待ください!(技術部 K.Y.)

<設定方法1>

プロセス主題図で、「プロパティ」→「ユーザ属性設定」を設定し、ボックステキストのテキスト内容(_text$)を、スペースより後ろを切り出して再設定しています。

ユーザ属性名
_text$MidW(_text$, FindW(_text$, ” “)+2,-1)

MidW関数では、指定文字列の指定位置から指定長さの文字列を取得できるため、「東京都 港区」→「港区」のように、スペースより後ろの文字だけを表示します。
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<設定方法2>

プロセス主題図で、「プロパティ」→「ユーザ属性設定」を設定し、アイテムの属性を元に、ペン幅を設定する暗示文字列をフォーミュラで組み立てて「_pen$」 に設定します。
なお、地物コードが設定されている場合は、スタイルが反映されないため、先に解除する設定を追加します(下記表「_featureTable$」「_FC$」)。

ユーザ属性名
_featureTable$“”
_FC$“”
_pen$‘{“Pen”:{“Colour”:{“RGBA”:[‘+ iif(道路幅&>13,’0,217,64,0′,’179,179,179,0′) +’]},”Width”:’+str(道路幅&*6)+’}}’

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<設定方法3>

ポイントアイテムを作図するオーバーレイに、プロセス主題図で、「作図」→「扇形ポリゴン作図(方位/角度)」を設定します。

この例では、方位グリッドが作図されたオーバーレイ名称を「方位グリッド」とし、「方位」で「Grid(”方位グリッド”)」と指定しています。

「方位」では、扇形ポリゴンが作成される向きを設定します。
また、Grid関数では、カレントアイテムの原点の位置にある別のオーバーレイ上のグリッドアイテムのセル値を取得します。
「Grid(”方位グリッド”)」と指定することで、ポイントアイテムを作図した位置の方位グリッドのセル値を取得し、斜面の向きに沿った扇形を作図することが可能です。
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<設定方法4>

ラベル主題図の「フォーミュラ」に、マークアップコードを使用したフォーミュラを入力します。マークアップコードの詳細は、SIS 8.0 ユーザーズマニュアルP.269をご参照ください。

この例で設定しているフォーミュラは以下のとおりです。
Atr02$+”面積”+”\r\n”+”%{fill:Black;font-family:’Arial’}”+”+”+Local(Round(_area#,2))+”m+^2^%”+”\r\n”+”%{fill:Black;font-family:’Tahoma’}_転入者数_%”+”:”+”%{fill:Red;font-family:’Century’}”+Local(P6&)+”%”+”人”+”\r\n”+”%{fill:Black;font-family:’Tahoma’}_転出者数_%”+”:”+”%{fill:Red;font-family:’Century’}”+Local(P11&)+”%”+”人”

行政界のポリゴンに設定されているユーザ属性のプロパティ名は以下のとおりです。

ユーザ属性プロパティ名
区の名称Atr02$
転入者数P6&
転出者数P11&

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<設定方法5>

「オーバーレイ」ダイアログの「スタイル」タブの「ブレンドモード」のリストで設定します。

この例では、住宅地図のオーバーレイ(MEDIA.M1)を選択して「ブレンドモード」を設定しました。ブレンドモードの詳細は、SISヘルプ「スタイルタブ」トピックをご参照ください。

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<地図データ出典>株式会社昭文社 道路ネットワークデータ/株式会社ゼンリン Zmap-TOWNII/国土地理院 基盤地図情報

※この記事は、GIS NEXT第52号に掲載された記事に加筆したものです。