今回はGISソフト「SIS」8.0の新機能(プロセス、空間関数ほか)をご紹介します。
インフォマティクスでは、国内で約36,000のお客様に利用されているGIS(地理情報システム)製品SIS(エスアイエス)をご用意しております。
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目次
プロセス機能
「SIS」8.0では、複数操作を一度に行える「プロセス」機能が追加されました。
一連の操作はライブラリに保存でき、簡単に呼び出すことができます。
例1:属性値を元にバッファを作成
これまでバッファを作成する「バッファ」コマンドでは数値のみ指定できましたが、「プロセス」コマンドでは属性の値に応じたバッファを作成できます。
属性値(Levelの値)を元にバッファ作成
例2:複数の処理を一括操作
プロセスを使えば以下の1~3の処理を一括して行えます。
- 指定した半径のバッファを作成する
- ブール演算で交差した部分を抽出する
- スタイルを設定する
プロセス使用例
例3:プロセスをライブラリに保存
例2では、3つの処理を一括で行っています。
このプロセスをライブラリに保存すると、プロセスコマンド実行時に保存したプロセスを1つ指定するだけで操作が行えます。
プロセスをライブラリに保存した際の使用例
新しい関数
新たに関数が多数追加されました。その中でもこれは!と思うオススメの関数をご紹介します。
CalcItems
ポリゴンと、指定した空間関係にあるアイテムの属性の統計値を求めることができます。
例)「エリア」オーバーレイと「建物」オーバーレイがある場合に、「エリア」オーバーレイのポリゴンに含まれるアイテムの「人数&」属性の最大値(OP_Max)を求める
CalcItems("建物",{人数&},OP_Max,ST_Contain,ST_Geometry)
CalcRaster
ポリゴン内に含まれるグリッドのセル値の統計値を求めることができます。
例)数値標高モデルのグリッドデータを使用し、行政界ごとの平均(OP_Mean)標高を求める
CalcRaster("標高データ",OP_Mean)
JoinItem
異なるオーバーレイ間で、属性の値でリンクして別オーバーレイの情報を取得することができます。
例えば、「エリア」オーバーレイのポリゴンにはIDの情報のみ、「属性情報」オーバーレイのアイテムにはリンクするIDと多くの属性情報があるとします。
JoinItem関数を使用して、「エリア」オーバーレイのアイテムからも「収容人数&」や「収容面積#」などの属性情報を参照できます。
JoinItem(Overlay("属性情報", {AttID&=this.AreaID&})).収容人数&
JoinItem(Overlay("属性情報", {AttID&=this.AreaID&})).収容面積#
おわりに
2回にわたってSIS 8.0の新機能を紹介しました。他にもたくさんの新機能追加や機能強化があります。
ぜひ、SIS 8.0をご活用ください。(技術部 S.N)
SIS Desktopシリーズ 製品情報
https://www.informatix.co.jp/sis/
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※この記事は、GIS NEXT第50号に掲載された記事を編集したものです。