GISソフト「SIS」活用講座

SIS 9.1のご紹介|Part8 フォーミュラ編

SISでは様々なフォーミュラ(数式)を利用して、検索や主題図の設定などを行います。SIS 9.1の新機能をご紹介するシリーズ第8回は、改良された「フォーミュラ」ダイアログの入力機能と、新規に追加された関数をいくつかご紹介します。

「フォーミュラ」ダイアログのコード記述補助機能

SIS 9.1では、「フォーミュラ」ダイアログでコードを記述する際に、入力を補助する機能が追加されました。

入力候補表示機能

「フォーミュラ」ダイアログで入力する際に、Ctrl+Spaceキーを押すと候補の一覧が表示されます。

また、関数の一文字目を入力すると、入力した文字に応じて候補が表示され、入力の手間が大幅に軽減されました (図1、図2) 。

図1:関数の候補を表示
左図:Ctrl+Space キー  右図:一文字目を入力

図2:Ctrl+Space キーでオーバーレイの候補を表示

引数確認機能

関数の後に「(」を書いた直後、あるいは「(」の後ろでCtrl+Shift+Spaceキーを押すと、呼び出しヒントが表示されます(図3)。

関数に必要な引数を確認できるため、ヘルプのフォーミュラリファレンスを参照して引数の内容を確認する手間を減らすことができます。

図3:呼び出しヒントの表示

従来のバージョンでも、入力する文字列を関数や定数といった役割ごとに色分けする機能などがありましたが、ご紹介した2つの機能が加わったことにより、操作性が大幅に改善されました。

新関数:FindNearest関数

FindNearest関数は、図形の原点から別のオーバーレイにある最も近い図形を検索する空間関数です。

SIS 9以前のバージョンでは、指定位置から最も近い図形を検索するにはAPIを使用する必要がありましたが、SIS 9.1ではSIS Desktopの基本機能だけで検索したり、マップウィンドウやテーブルウィンドウで結果を表示したりできるようになりました。

構文:FindNearest(overlay, minDistance, maxDistance, search)

例えば、図書館を表す図形データを持つ「図書館」というオーバーレイがあるとします。FindNearest関数を用いると、別のオーバーレイにある現在地を表す図形から最も近い図書館の図形を検索して、その属性を確認することができます(図4)。

図4:「図書館」オーバーレイ上にある最も近い
図書館の図形を検索して、その属性(Name$)を取得

検索結果の値は動的に更新されるので、最寄りの施設検索や動体の分析などに利用できます(図5)。

図5:FindNearest関数の結果は動的に更新される

新関数:ST_MaximumInscribedCircle 関数 、ST_PoleOfInaccessibility 関数

ST_MaximumInscribedCircle関数は、あるジオメトリに内包される円のうち、最大のもの(最大内接円)を求める関数です。

文字列として取得すると、その値から最大内接円を作図できます(図6-1、図6-2)。

図6-1:最大内接円の値を文字列で取得した例

図6-2:取得した値で最大内接円を作図

ジオメトリの最大内接円の中心点をそのジオメトリの「アクセス不能な極」と呼び、同じくSIS 9.1で追加されたST_PoleOfInaccessibility関数で中心点の座標値を取得できます。この値は、ラベル主題図などの文字の位置指定に利用できます(図7-1、図7-2)。

図7-1:アクセス不能な極の値を文字列で取得した例

図7-2:ラベル主題図の配置位置に指定

最大内接円やアクセス不能な極の作図は、新しくプロセス操作にも追加されました。プロセス操作を使用すると、それぞれを簡単に作図することができます。

フォーミュラを利用したスタイルの検索

ペンやブラシ、シンボルのスタイルを主題図で定義できるPen関数やSymbol関数が追加されました。

これらの関数を用いると、スタイルの情報をJSON文字列として取得できるので、属性検索と同じようにスタイルを文字列で検索することができます(図8、図9)。

図8:Pen関数で取得したJSON文字列

図9:スタイルに含まれる文字列をPen関数を用いて検索

おわりに

SIS 9.1で新しく追加された「フォーミュラ」ダイアログのコードを記述する際の補助機能は、セミナーやトレーニングでお客様から高い評価をいただいています。ぜひ、日々の業務にご活用ください。

SIS Desktopシリーズ 製品情報
https://www.informatix.co.jp/sis/sis

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※この記事は、GIS NEXT第93号に掲載された記事を編集したものです。

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空間情報クラブ編集部

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