幾何補正とは?

標準

2015年9月4日


本日は、幾何補正についてご紹介します。

幾何補正とは?

幾何補正とは、「位置情報を持たないデータ(地図や画像など)の歪みやズレを除き、正確な位置情報を持ったデータに補正する機能」です。

では、紙地図を例に考えてみましょう。

現在ではGISが普及し電子地図が利用されていますが、それ以前は、地図といえば紙地図がほとんどでした。しかし、コンピュータの発展と共に、地図がGISで扱われる機会が増え、紙地図に代わって電子地図が利用されるようになってきました。とはいえ、紙地図をGISで利用したいというケースはまだまだあります。そんな場合、まず紙地図をスキャニングなどの手段により電子データにして、コンピュータに読み込めるようにします。

スキャニング

ただし、これだけでは紙地図は単なる画像データになっただけで、位置情報を持つ地図データにはなっていません。また、スキャニングの際、紙の折り目により歪んでしまうこともあります。

幾何補正

そういったデータを正しい位置に読み込むために、「画像上のこの位置が地図上のどの位置に該当するか」を人がGISに指示する必要があります。この時に使う手法が「幾何補正」です。

位置情報を持たない空中写真データ
位置情報を持たない空中写真データ

幾何補正は、位置情報を持たない空中写真の画像データを電子地図データの位置に対応させる場合にも利用します。

幾何補正する方法は?

位置情報を持たない空中写真(左)を、位置情報を持った電子地図データ(右)を利用して、正しい位置に補正してみましょう。

幾何補正前
位置情報を持たない空中写真 位置情報を持つ電子地図データ
位置を指示して幾何補正

まず、道路の交差点、大きな建物の角など、補正に使う地物をいくつか決めます。わかりやすく目立つ地物がよいでしょう。それらを、空中写真と電子地図データの両方で対応させます。

下の図では、赤、青、緑の×マークがそれぞれ同じ位置であることを指示しています。これで、位置情報を持たない空中写真に位置情報を持たせることができました。

位置を指示して幾何補正

幾何補正した結果

幾何補正した結果

空中写真や紙地図上に座標値が直接書き込まれている場合は、その座標値をもとに補正する方法もあります。

直接書き込まれている座標値をもとに補正した例

おわりに

GISの普及以前に作成された紙地図や、位置情報を持たない航空写真データは多数あるでしょう。

幾何補正は、これらの地図を位置情報を持った電子地図として、既存の電子地図データとの重ね合わせを可能にする重要な機能です。幾何補正することで、昔の地図に新たな発見があるかもしれませんね。

地図データ出典:昭文社 MAPPLE10000、国土地理院の正射画像(オルソ空中写真)