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周辺の被災・ライフライン状況を投稿|Yahoo! 防災速報

災害の情報をいち早く知らせるスマホ用の防災速報アプリ。今回は地震や津波、豪雨など幅広い緊急情報をカバーした「Yahoo! 防災速報」を紹介する。

登録地点や現在地周辺の災害情報をプッシュ通知

「Yahoo! 防災速報」は一度の登録でさまざまな災害の情報をすばやく確認できるアプリで、ヤフー株式会社(Yahoo! JAPAN)が提供している。

対応している災害情報は、地震や津波、豪雨、土砂災害、河川洪水、熱中症、火山、防犯など幅広く、自治体からの緊急情報にも対応している。

同アプリには国内最大3地点を登録でき、さらにスマホの位置情報を利用して現在地の災害情報を通知することもできる。

緊急地震速報や豪雨予報に基づいて、災害が発生する前に地震や豪雨、津波の情報をプッシュ通知するので、事前に危険を察知して迅速に対策を講じることができる。

プッシュ通知については、マナーモードで鳴らすかどうかの選択や、鳴らさない時間帯を指定できるため、仕事中には鳴らさないようにするという使い方も可能だ。

ヤフーと「災害に係る情報発信等に関する協定(災害協定)」を締結している自治体は、関係地域を地点登録しているユーザーに向けて以下の緊急情報を直接配信できる。

  • 台風接近情報
  • 避難所の開設情報
  • ライフライン(断水・給水・停電)に関する情報
  • 野生動物の出没情報
  • 防災訓練 など

2020年9月末時点で、ヤフーと1,100以上の自治体が同協定を締結している。

Yahoo! 防災速報

地震速報

警報・注意報

ユーザーの投稿情報を共有できる「災害マップ」が追加

2020年3月からは、公的機関が配信する防災情報だけでなく、ユーザーによる投稿情報を確認できる「災害マップ」という新機能も正式に追加した。

同機能は、周囲の災害状況やライフラインの状況を現地のユーザーが投稿して他のユーザーと共有できる機能で、ユーザーどうしの情報共有により公的情報ではカバーしきれない細かい情報も入手できる。

災害マップは、多発している大雨や洪水による逃げ遅れの被害減少を目的としたもので、ユーザーの投稿を地図上で確認できる。

地図上でコメントを確認できるため、災害がどのエリアまで迫っているのか、どこでどのような災害が起きているのかを視覚的に把握できる。

たとえば大雨で浸水が発生した場合に、浸水地域が現在どこまで広がっているのかを確認できる。

今年7月に九州や東北で発生した「令和2年7月豪雨」では、約1カ月間で災害状況が7万8千件以上、ライフライン状況が33万件以上も投稿されたという。

災害状況を知らせる一定数のユーザ投稿が所定の条件のもとに異常が発生していると判定された場合に、プッシュ通知で知らせる機能も搭載している。

災害マップ

連携パートナーによる投稿を開始

2020年9月23日からは、被災地で救助活動を行うNPO団体や、被災状況を取材する報道機関からの情報投稿の受付も開始した。

従来は個人のユーザーのみが投稿可能だったが、今回の措置により、ユーザーは被災地の最前線で災害救助を行っている団体や、現地の最新状況を取材する報道機関が持つ避難所関連情報や各種支援情報、被災状況を入手できるようになる。

事前にYahoo! JAPANとのパートナーに関する契約を締結した団体や企業のみが投稿できるため、ユーザーは信頼性の高い情報として災害時の行動に役立てられる。

まずはNPOの「空飛ぶ捜索医療団」、報道機関では愛知・岐阜・三重エリアの情報について中京テレビ放送株式会社との連携を開始し、今後は地域の防災関係者や公的機関からの投稿にも対応できるように投稿者の対象を広げていく予定だ。

また、報道機関と連携し、ユーザーから寄せられた「災害マップ」の投稿内容を、災害報道の一環として発信する取り組みもあわせて開始する。

これまで「災害マップ」の情報を閲覧できるのは、スマートフォンを使って「Yahoo!防災速報」を利用しているユーザーに限られていたが、今後はテレビメディアを通じて、身近で発生している災害状況を知ることができるようになる。

NPOや報道機関からの投稿も受付開始

ユーザーからの投稿内容を災害報道に活用

災害カレンダーや防災手帳などのお役立ちコンテンツを多数収録

天気や災害に関連したコンテンツとして、全国で発生した地震の履歴や、全国で発表されている注意報や警報、特別警報も確認できる。

さらに、過去に起こった災害を振り返る「災害カレンダー」というコーナーも収録されている。

災害カレンダーには、明治・大正の古い災害のほか、海外で起きた災害の情報も収録されている。

過去にどのような災害が起きたのかが月ごとに整理されており、それぞれの災害について詳しい解説も付いているので、今月はどのような災害に注意しなければならないのかを確認できる。

災害発生時に備えてどのような準備をしておけばいいのかがわからないときは、下部メニューの「防災手帳」をタップしてみよう。

こちらでは、避難場所のリストや各市町村のハザードマップへのリンク、緊急連絡先のリスト、備蓄品や持ち出し品のリストも掲載されているので、これを参考に準備しておけば、いざというときに慌てず落ち着いて行動できるはずだ。

電気・ガスが停止したときの復帰方法や避難の仕方、避難のタイミングなど、災害発生時の行動についてのレクチャーも掲載されている。

自然災害から防犯対策、野生動物対策、感染症対策まで、日常で発生するさまざまなリスクに備えて総合的に対応できる「Yahoo! 防災速報」。

投稿情報を地図上で見られる「災害マップ」も追加され、さらに充実したこのアプリを使って、今後の災害発生に備えてみてはいかがだろうか。

災害カレンダー

防災手帳

電気・ガスが停止したときの復帰方法も解説

身近な防犯情報も入手可能

■URL
Yahoo! 防災速報
https://emg.yahoo.co.jp/

※本記事で紹介したアプリに関する詳細は、提供会社様あてにお問い合わせください

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片岡義明(かたおかよしあき)様

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」、「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。

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