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「地図マピオン」大幅リニューアル|ベクトルマップ採用で多彩な地図表現が可能に

12月 22, 2020

地図検索サイト「Mapion(マピオン)」や電子チラシサービス「Shufoo!」を運営する株式会社ONE COMPATH。

同社が提供する地図アプリ「地図マピオン」は2020年11月30日、iOS版の大幅なリニューアルを行った。

同アプリでは、従来はラスタータイル(画像タイル)形式の地図データを採用してきたが、今回のリニューアルによってベクトルタイル形式の地図データがデフォルトとなった。

地図マピオン

地図の回転や3D表示が可能に

ベクトルタイルとは、地図の内容をテキストとして格納する形式で、点・線・面ごとにそれぞれ種別や状態を属性情報として格納できる。

画像データであるラスタータイルと異なり、地図の内容を機械判読することが可能で、属性値によって色や太さなどスタイルを変更することもできる。また、データ容量を少なくすることも可能だ。

「地図マピオン」では今回、このベクトルタイルを採用したことにより、注記(地図内の表記)の向きを保ったまま地図をさまざまな角度に回転させたり、2本指で上にスワイプすることで3D表示(鳥瞰表示)させたりすることが可能となった。

3D表示のまま地図を拡大させると、建物が立体表示となり、どれくらいの高さの建物が密集しているかがわかりやすい。

ベクトルタイルの採用により地図の回転が可能に

3D表示

なお、従来のラスタータイル形式の地図も収録されており、右下の「map」ボタンをタップしてメニューの中から「旧デザイン」を選ぶと切り替えられる。

1つのアプリにベクトル地図とラスター地図を同時に収録して切り替えられるようにしたマップアプリは珍しく、両方を比べながら使うと、ベクトル地図とラスター地図の違いがよくわかる。

地図スタイルの選択画面

ラスタータイルを使った旧デザインの地図

デザインについては従来のラスター地図を継承しており、昔から地図マピオンを使っている人にとってもあまり違和感はないだろう。

鉄道の出口表記が大きめに記載されていたり、市区町村の境界がわかりやすく描かれていたりと、従来の使いやすいデザインはそのままに、ベクトル化によって使い勝手が大きく向上した。

「境界線マップ」と「えきのなまえマップ」が追加

さらに、デフォルトの地図デザインに加えて、新たに「境界線マップ」と「えきのなまえマップ(ベータ版)」が追加された。

「境界線マップ」は、町丁目単位まで境界線が際立たせた地図で、道路の色などが一律にしろ白色となり、住所表記も際だって表示される。

エリアをタップするとハイライト表示されるため、飛び地(地理的に分離している土地)を確認するときにも便利に使える。

「えきのなまえマップ」は、駅名がひらがなのみで表示される地図で、子どもの教育に最適なほか、難読駅名を確認する際にも利用できる。

この地図は、同社の実験サイト「マピオンテックラボ」で公開し、反響が大きかったため、今回のリニューアルでアプリ版に追加されたという。

境界線マップ

ハイライト表示により飛び地がわかりやすく表示される

えきのなまえマップ

このほかリニューアルしたポイントとしては、画面上部に「コンビニ」や「コーヒー」、「ラーメン」、「トイレ」、「銀行・ATM」などさまざまなカテゴリが表示されるようになった点も大きい。カテゴリをタップするだけで周辺情報がわかるので、すばやく情報を確認できる。

周辺情報を簡単に検索可能に

全画面モードや目印などの新機能が追加

地図中心部の情報が画面下部の白い「情報パネル」に表示されるようになったのも便利だ。

現在地の住所に加えて、最寄りの駅までの距離やマップコードが調べられる。マップコードは対応カーナビなどで住所を入力するときに便利に使える。

また、12月17日のアップデートにおいて、全画面モードや目印機能、自動ロック無効化機能なども追加された。

全画面モードは、「情報パネル」を下げるだけで切り替わる。解除する場合は全画面モードの画面下にある解除ボタンをタップするだけだ。

目印機能は、地図上の任意の地点を長押しすると目印(ピン)が経つ機能で、その地点の詳細情報が情報パネルに表示される。目印をタップすると、その箇所が中心に移動する。

全画面モード

目印機能

自動ロック無効化は、アプリを利用中に限ってスリープ状態にならないようにする機能で、デフォルトはオフになっている。

検索窓の左端にあるメニューボタンをタップすると表示されるメニュー画面から「設定」を選択し、「端末の自動ロックを無効にする」をオンにすると自動ロックが無効化される。地図を表示させた状態で別の作業をする場合などに便利だ。

ベクトルマップの採用に地図表現が多彩になっただけでなく、細かい点が改良され、より使い勝手が向上した新しい地図マピオン。これまで地図マピオンを使い続けてきたユーザーはもちろん、他の地図アプリを使っているユーザーもぜひ試してみてはいかがだろうか。

なお、今回はiOS版のみのリニューアルとなったが、Android版のリニューアルについても順次開発中とのことだ。

■URL
地図マピオン
https://apps.apple.com/jp/app/id531032350

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片岡義明(かたおかよしあき)様

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」、「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。

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