こんにちは、インフォマティクスの空間情報クラブ編集部です。
今回はGISのプラグインについてご紹介します。
目次
プラグインとは
ソフトウェアには、外部プログラムを追加することで機能拡張できる仕組みを備えたものがあります。
この仕組みで追加する外部プログラムのことを「プラグイン」といいます。この仕組みを利用すると、本体プログラムのアップデートを待たずに機能追加できます。
ここではプラグインの利用例として、GISソフトウェア「SIS」のプラグインの基本的な仕組みと動作、データの読み込み・書き出しのヒントをご紹介します。
SISでは、主に地図データの読み込みと出力の機能にプラグインを使用しています。SISのプログラム本体とは別の独立したDLLなので、SISのアップデートを待たずに機能追加、仕様変更、新しいデータフォーマットへの対応が可能です。
SISのプラグインの動作
SISのプラグインは、地図データのフォーマットを直接解釈してSISデータとして取り込みます。
そのため、Windowsエクスプローラから表示したいデータを選択し、SISのウィンドウにドラッグ&ドロップするだけで地図データが表示されます。
KMLプラグインや基盤地図情報プラグインなどは、圧縮形式のファイルを展開せずにそのまま読み込めます。
SISのプラグインを使うには
よく使われるプラグインはSISのインストール時にインストールされますので、インストール後すぐに様々な地図データを利用できます。
インストール済みのプラグインは、「アドインマネージャ」で確認できます。
用途に応じてデータの読込方法を変える
オリジナルの地図データの特徴を活かし、読み込み時に用途に応じた形式を指定できます。
例えば、グレースケールのtiffファイルをドラッグ&ドロップで読み込むとラスタイメージになりますが、「オーバーレイ追加」コマンドから詳細ボタンで読み込み方法(モデル)を「グリッド」と指定すれば、グリッドデータとして読み込むことができます。
よく使うプラグインだけを有効にする
上記のようにデータの読み込み方法を指定する際は、「ファイルの種類」で読み込むデータのフォーマットを選択したのち、 詳細ボタンをクリックします。
しかし、「ファイルの種類」にはSISで対応可能な多数のフォーマットが表示されるため、 その中から目当てのフォーマットを見つけるのは大変です。
そういう時は、使わないプラグインをアドインマネージャで無効にしておくと、ファイル選択ダイアログに、よく使うフォーマットだけが表示されるようになり便利です。
おわりに
今回は、プラグインを使った機能拡張についてご紹介しました。
プラグインは、プログラム本体とは別に機能拡張ができ、地図フォーマットの仕様変更にも対応しやすい便利な仕組みです。
普段はプラグインの存在を意識する必要はありませんが、日々更新される多種多様な地図データの読み込み・書き出しを陰で支える頼もしい存在です。
SISでは、このようにプラグインを利用して150種類以上の地図データを簡単に読み込むことができます。
SISの対応可能なフォーマットについては「SIS読み込み可能データ」をご覧ください。