GIS用語解説

GPSとは|仕組み・精度・活用例

4月 23, 2015

昨今、携帯電話やスマートフォンをはじめ、さまざまなものへGPSが搭載されるようになりました。今回は日常生活の中にすっかり浸透してきたGPSについてまとめてみました。

GPSとは

GPSとはGlobal Positioning System(グローバル・ポジショニング・システム)の略で、人工衛星を利用した測位システムのことを指します。

アメリカ国防総省が開発・運用している衛星測位システムで、全地球測位システム、全地球衛星測位システムとも呼ばれます。

仕組み

GPSは、地球上空を回っているGPS衛星(正式名:ナブスター衛星)からの信号を受信機で受け取って現在位置を把握するシステムです。この仕組みによって得られる情報(GPSデータ)は、誰もがいつでもどこでも利用することができます。

GPS衛星は、高度約2万kmの6つの軌道面にそれぞれ4つづつ、予備の5衛星の計29機が配置されています。各衛星は、衛星の位置を表わす軌道情報や時刻情報を発信しながら、地球をおよそ12時間で周回しています。

GPS受信機は、複数のGPS衛星からの電波を受信し、それぞれとの距離を割り出すことで現在位置を測定するという仕組みになっています。

衛星測位システムの種類

世界各国の衛星測位システムの開発・運用状況は以下のとおりです。

GPS アメリカ合衆国
GLONASS ロシアが運用中
GALILEO EUが開発中
北斗 中国が運用中
北斗二号 中国が開発中
DORIS フランスが運用中
IRNSS インドが運用中
QZSS 日本が運用中

日本が運用しているQZSS(準天頂衛星システム)について、詳しくはこちらをご覧ください。

GPSの精度

もともと軍事用に開発されたGPSは、アメリカ国防総省が一般向けのGPS受信機に対してスクランブルをかけて故意的に精度を50~100メートル程度にまで下げていましたが、2000年にスクランブルが解除され、それ以降は一般利用におけるGPSの精度が数メートルにまで向上しました。

精度が向上したとはいえ、以下のような要因により精度が変わることがあります。

大気の状況

雲が立ち込めているなど大気状況が悪いときはGPS電波が上手く届かず、誤差が生じることがあります。太陽フレアなどが誤差の原因になる場合もあります。

建物や山などの遮蔽物

遮蔽物が多い場所では誤差が大きくなったり、GPSが使えなくなることもあります。(スマートフォンの場合は、「Assist-GPS」機能を利用すれば無線ネットワークから位置情報を取得することができます。)

通信キャリアの障害

携帯電話会社で通信障害が発生した場合、GPSの補正データが送信できずサービスが利用できなくなる場合があります。

活用例

軍事用途としては、航空機の位置確認、巡航ミサイルや爆弾の誘導などに使われています。近年、GPS受信機の小型化や低価格化、背景地図を表示するコンピュータシステムの低価格化が進み、カーナビやスマートフォンをはじめ、ウェアラブル端末、ドローンなどへの搭載が広がってきました。

これに伴い、さまざまな分野でGPSを利用したサービスが提供されています。

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GPSは以下をはじめ、いろいろな分野に応用できます。
・バス、タクシーなどの運行情報提供
・子供や高齢者の位置情報提供
・宅配車輌の配車管理
・建設機械の位置把握
・農作物の監視、農機の自律走行
・森林調査、土壌調査など農業分野での各種調査
・営業マンの行動管理
AR技術を活用した販促プロモーション

GPSを利用して観光客の行動分析を調査しようという取り組みもあります。(観光庁)

GPSガジェット

 

GPS搭載のガジェット。スマホのほかに、スマートウォッチなどのガジェットをお持ちの方も多いのではないでしょうか。サイクリング好きの方なら「GPSロガー」を持っていらっしゃるかもしれません。

GPSロガーは、移動した経路をGPSデータを使用して記録するツールです。PC上でGISソフトと連動させれば、サイクリングやマラソン、旅行などの行程を地図画面上に表示したり、撮影した写真を取り込んで撮影場所と関連付けて保存しておくこともできます。

アプリをダウンロードしてスマートフォンで同様のことを行うことも可能ですが、バッテリーや精度の面から、専用機への根強い人気があるようです。機器の形態も、スマホ型だけでなく腕時計型も登場し、ますます手軽に使えるようになってきています。

おわりに

今回はGPSについてご紹介しました。

空間情報クラブでは、生活やビジネスに役立つ位置情報デバイスを多数ご紹介していますので、ぜひご覧ください。

GPSデバイスコラム(ライター 片岡義明氏執筆)

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空間情報クラブ編集部

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