コラム

ウェビナー|開催手順・配信方法・必要機材

こんにちは、インフォマティクスの空間情報クラブ編集部です。

新型コロナの影響により、多くの企業で在宅勤務の導入が広がってきています。インフォマティクスでも2020年4月初旬より在宅勤務体制がスタートし、現在も自宅での業務が推奨されています。

このようなリモートワークの広がりに伴い、マーケティング活動の1つであるセミナーも対面形式からオンラインへ移行しています。日々受け取る案内もオンラインが主流になりました。

既にウェビナーメインになっているという企業もある一方で、「これから検討しないといけないけど準備が大変そう」と不安に感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はウェビナーに参加した体験も踏まえ、メリット・デメリット、配信ツールや押さえておきたい注意点をご紹介します。

ウェビナーとは

ウェビナーとは、インターネット(オンライン)上で行われる研修や講習会、セミナーのことをいいます。

「オンラインセミナー」「Webセミナー」「インターネットセミナー」「ネットセミナー」と呼ばれることもあります。

メリット・デメリット

主催側のメリット

  • 会場予約が不要のため日程調整しやすい
  • 会場の収容人数を気にせずに済む
  • 場所の制約がないため国内外を問わず参加してもらえる
  • 会場費・交通費・搬送費が不要
  • 講演資料印刷やお土産、飲み物の準備・配布が不要
  • 配送業者手配、梱包作業が不要
  • 当日の設営・受付・撤去作業が不要
  • アンケートの作成・印刷・配布・回収・集計が不要
  • 講師や運営スタッフが別々の場所にいても配信・運営できる
  • 動画を録画しておけば再利用できる

主催側のデメリット

  • 回線の問題で映像が乱れたり音声が途切れる場合がある
  • 参加者の反応・様子がわかりづらい
  • 議論やワークショップなどは難しい

参加者側のメリット

  • 日程調整が簡単なので気軽に申し込める
  • 移動時間、交通費がかからない
  • スマホがあればどこからでも参加でき、終了後すぐに業務に戻れる
  • スライドが画面いっぱいに表示されるので、遠くて見づらいということがない
  • チャットやQ&A機能がある場合は、気軽に質問できる
  • 終了後、アーカイブ動画の限定配信があると、参加できない場合でも都合のよいときに視聴できる
  • 司会者や講演者の話している様子や表情が近くで見れるので親近感を感じる

私がこれまでに参加したウェビナーの時間は30分~2時間とさまざまでしたが、個人的に参加申し込み時に心理負担が少なく感じたのは1時間以内のものでした。

とはいえオンラインであれば長い時間のものでも「ながら視聴」できるので、実際にはそれほど負担を感じませんでした。

開催手順

大まかな開催手順は以下のようになります。

  1. セミナーの内容を決める(対象・概要・日程 など)
  2. 配信方法を決める(ライブ配信 or 録画配信)
  3. 配信環境を整える(インターネット回線や配信用PCのスペックの確認、カメラ・マイク・照明の準備 など)
  4. 事前準備を行う(Web告知ページ、申込フォーム、資料作成、配信テスト 、申込者へのメール配信など)
  5. 当日運営(スケジュールに沿ってセミナーを開催)
  6. 振り返り(開催後は参加者のアンケートをとり、次回に向けた改善点を出す)

配信方法

ウェビナーには以下の2種類の配信方法があります。

ライブ配信

配信ツールを使ってリアルタイムに動画配信する方法。

ライブ配信の中にも、講演を一方的に配信するだけの「一方行型」と、参加者と講演者間でやりとりができる「双方向型」があります。

参加者としては質疑応答などでコミュニケーションをとれるほうが「参加している感」があること、他の参加者の質問に対する回答が参考になることから、双方向型のほうが満足度は高いです。

録画配信

あらかじめ録画しておいたデータを動画サイトにアップし、それを配信する方法。

事前に録画データを編集できるため、途中で映像や音声が途切れて進行が止まることがありません。

配信に必要なツール・サービス

現在、以下をはじめ多数のツールやサービスが提供されています。自社でツールを導入して行う方法のほか、配信サービス会社に丸ごと依頼する方法もあります。

開催頻度や参加見込人数(規模感)、配信形式、予算を決めたうえで、自社でツールを導入して運用まで行うのか、単発で配信サービス会社に依頼するのかを決めましょう。

無料のデモ版がある場合は取り寄せて使用感を試してみるとよいでしょう。

  • Zoom(ズーム)ビデオウェビナー
  • V-CUBE(ブイキューブ)セミナー
  • LiveOn(ライブオン) ほか

Zoomを使った配信

Zoomは無料ながら多機能で手軽に利用できることから、Web会議用として導入している企業が多いと思います。

Zoomには無料と有料のプランがあり、グループ通話の時間制限、特殊機能、視聴者数上限、料金体系などに違いがあります。

  • 無料プラン
    - Basic
  • 有料プラン
    - Pro
    - Business/Education
    - Enterprise

現在Web会議用に有料プランを使っている場合でも、ウェビナーを開催するには、以下のようなイベント特化機能が使える専用プランを契約する必要があります。

  • 司会と講演者のみが顔出しして画面共有操作を行う
  • 視聴者は顔出し・声出しせず、Q&Aやチャット経由のみで参加する
  • 事前登録URLの発行、登録完了メールやフォローメールの配信

 

配信に必要な機材

PCにマイクとカメラが内蔵されていない場合は、ウェブカメラとマイクを準備する必要があります。

PCにマイクとカメラが内蔵されていれば特に準備する必要はありませんが、オンラインでは音質・画質が重要になるため、可能であれば別途準備するとよいでしょう。

  • 音質:配信用マイク
  • 画質:照明機材

おさえておきたい注意点

通信環境

配信時には、通信が不安定になったりPCが途中でフリーズしたりしないよう、インターネットの回線環境やPCスペックを確認しておきましょう。

自宅からの配信の場合は、既に利用している回線があるため通信環境の改善は難しいと思われますが、ルーターを高速機種に買い替えたり、家族がいる場合には配信の間はWi-Fi使用を控えてもらったりすることで、通信トラブルの発生を少しでも抑えることができます。

会社からの配信の場合は、配信中は大容量データのアップロード・ダウンロードは控えてもらうよう、あらかじめ周知しておくとよいでしょう。

リハーサル

本番前にはリハーサルを行い、当日不具合が起きた場合の対処法、映像切り替えのタイミング、映像や音声のクオリティ、話すスピードやスライドの見やすさなどを確認しておきましょう。

バーチャル背景

特に自宅から配信する場合は、バーチャル背景を使うとよいでしょう。ただし、背景と洋服の色が同じだと背景に溶け込んで見づらくなるので注意が必要です。

私が実際に参加したイベントでは、司会進行時は「会社ロゴ+会社オフィス」、講演時は「会社ロゴ+セミナー名+講演者名」、交流会の時は「南国風景」と背景を切り替えていました。

細かい点ですが、このようなちょっとした工夫も大事だと思います。

おわりに

今回はウェビナーについてご紹介しました。

ウェビナーには主催側・参加側にとって負担軽減となる多くのメリットがありますが、企画内容はもちろん、視聴者を飽きさせないように合間にコミュニケーションをとる工夫、司会者や講演者のMC力がリアルなセミナー以上に重要になってくると思います。

 

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インフォマティクスではさまざまな分野向けのセミナー開催・展示会出展を予定しています。詳しくはこちらをご覧ください。

<参考>
Zoom社ウェブサイト https://zoom.us/jp-jp/webinar.html

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空間情報クラブ編集部

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