GISソフト「SIS」活用講座

SIS 9.1のご紹介|Part6 ツール・サンプル編

SIS 9.1の機能を紹介するシリーズも今回で6回目です。今回は、SIS 9.1で追加・改良されたツールプログラム・サンプルプログラムについてご紹介します。

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ツールプログラムとサンプルプログラム

インフォマティクスではSISをより便利にご利用いただくため、アドオン機能として「ツールプログラム」と「サンプルプログラム」(ソースコードも提供)をご提供しています。

SIS Desktop 9.1では、「ツールプログラム」はリボンの「IFXツール」タブ(図1)に、「サンプルプログラム」は「アプリケーション」タブ(図2)にまとめられています。

図1:IFXツールタブ

図2:アプリケーションタブ

Webタイル出力 ツールプログラム

SIS 9.1で、地理院タイルと同様の形式(XYZ形式)で画像を作成する「Webタイル出力」ツールプログラムを実装しました。「IFXツール」タブの「Webタイル出力」から実行します(図3)。

図3:Webタイル出力ツールプログラム

XYZ形式は、ズームレベルごとに階層化して画像を作成します(図4)。階層化して出力された画像は、SISを含め様々なGISソフトウェアで高速に表示することができます。

なお、出力範囲(ビュー領域)が広範囲の時にズームレベルに大きな値を指定すると、大量の画像データが生成されるため注意が必要です(図5)。

図4:XYZ形式で階層化されたフォルダに出力

図5:レベル15とレベル18の1画像の大きさ

作成した画像は、「タイルデータセット」というデータセットとしてSIS Desktopに読み込みます。

図6:タイルデータセットの読み込み例

ローカルPCに保存した一連のファイルを読み込む場合は、URLにfileプロトコル指定で画像を保存した場所を指定します(図6)。

例:C:\Data\XYZ フォルダにZXY階層で保存した場合file:///C:/Data/XYZ/{z}/{x}/{y}.png

また、地理院タイルのように出力した画像をインターネット公開してデータを共有するような運用もご検討いただけます。

ポイント発生 サンプルプログラム

以前よりご提供している、アイテム上に間隔や数を指定してポイントアイテムを作成する「ポイント発生」サンプルプログラムに、ポイントアイテムのシンボルを線分の角度に沿って回転させる新機能を追加しました。

ラインアイテムやポリゴンアイテムを選択し、「アプリケーション」タブの「ポイント発生」から実行します(図7)。

図7:ポイント発生サンプルプログラム

例えば、縦棒の形状のシンボルを作成しておき、道路や河川に沿った距離標の作成にご利用いただけます(図8)。

図8:ポイント発生サンプルプログラム利用例

分割ライン作成 サンプルプログラム

アイテムを指定した間隔や数で分割する「分割ライン作成」サンプルプログラムを新規に追加しました。アイテムを選択し、「アプリケーション」タブの「分割ライン作成」から実行します(図9)。

図9:分割ライン作成サンプルプログラム

これまでは指定した場所にポイントを発生させた後トポロジーに変換するなどの作業が必要でしたが、SIS 9.1では簡単に作成できるようになりました。

地図画像変換 ツールプログラム

国土地理院が発行する数値地図(地図画像)や電子地形図を正しい位置に読み込めるようにする「地図画像変換」ツールプログラムは、変換ロジックを見直して、画像変換後の画質劣化を最小限に抑えるようにしました。「IFXツール」タブの「地図画像変換」から実行します。

マニュアルフォルダ表示 ツールプログラム

SIS 9.1では、SIS Desktopの「IFXツール」タブから「マニュアル/ユーザーズマニュアル」を実行することで、PDFマニュアルをすぐに参照できるようになりました(図10)。

また、同じグループには「チュートリアル」もあります(図10)。チュートリアルは、SIS Desktopを初めて使用する方向けの自習教材です。自習用のデータや解説動画もご用意していますので、ぜひご活用ください。

図10:マニュアル表示

おわりに

ツールプログラムやサンプルプログラムは、今後のサービスリリースや新バージョンでさらに機能の向上を行っていきます。

今回の記事をご参考に新機能をご利用いただき、リクエストやご意見がございましたら、SISサポート窓口までご連絡いただけますと幸いです。

SIS Desktopシリーズ 製品情報
https://www.informatix.co.jp/sis/sis

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<地図データ出典>
国土地理院:基盤地図情報
Open StreetMap data © OpenStreetMap Contributors
※この記事は、GIS NEXT第91号に掲載された記事を編集したものです。

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空間情報クラブ編集部

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