こんにちは、空間情報クラブ編集部です。
今回は、地図・位置情報分野を専門とするフリーランスライター・片岡義明氏がジオ展2026の会場を取材。現場で見えた業界動向と、インフォマティクスの展示やプレゼン内容をレポートします。
目次
地理空間情報に関連する製品やサービスの展示会「ジオ展2026」(主催:ジオ展実行委員会)が4月28日(火)、東京都千代田区の大手町三井ホールで開催された。
インフォマティクスは同展示会へ出展し、GIS(地理情報システム)製品「SIS」を中心に展示。ブースでのデモやパネル展示、プレゼンテーション登壇を通じて、3D都市モデル活用やGISによる業務効率化などを提案した。
地理空間情報関連企業や団体が集う「ジオ展2026」
ジオ展は、地図や位置情報などの地理空間情報に関する企業や団体が一堂に会する共同展示会で、2016年の開始以来、今年で11回目の開催となる。
企業だけでなく、研究機関や大学研究室、学会、業界団体、オープンソースコミュニティなど、多様な組織が参加する点が特徴で、今年は72の展示ブースが設置された。会場ではGIS、地図データ、人流分析、AR/VR、デジタルツイン、測位サービスなど、地理空間情報分野の幅広い技術・サービスが展示されたほか、ホワイエでは各企業・団体による製品解説や活動発表も行われた。
会場内では出展者と来場者による情報交換も活発に行われ、地理空間情報分野における最新動向や業界ニーズへの関心の高まりがうかがえた。来場者数は主催者事務局によると1,805人となり、昨年を上回った。

ジオ展2026の会場の様子
3D都市モデル活用やGISデータ連携を紹介
ブースではGIS製品「SIS」を中心に、地図データ活用例の展示や、3D都市モデルの描画デモなどを行った。
SISは、基本的な地図編集から高度な空間分析まで対応するオールインワン型GISで、1995年の販売開始以来、機能性と操作性の向上を続けている。現在は「SIS 9.1」を提供している。
建設コンサルタント、測量、インフラ、中央省庁・地方自治体など幅広い分野で導入されており、これまで37,000ライセンス以上の導入実績を持つ。
ブースでは、SISの主な機能や特長をパネルで案内するとともに、ディスプレイ上で3D都市モデルの表示やGISデータ活用のデモンストレーションを実施。実際の活用イメージを交えながら説明を行った。



ブースでは3D都市モデルの描画デモなどを実演
来場者からはデータ互換性や操作性への質問も
ブースにはさまざまな業種からの来場があり、空間情報活用に対する関心の高まりを実感する機会となった。
来場者からは、「地図データの互換性や再現性に課題がある」「操作が煩雑でソフトウェア習得に時間を要する」といった現場課題も多く聞かれた。そうした中、SISのデータ互換性やAPI連携など、拡張性の高さに関心を寄せる来場者が多く見られた。
また、異なる形式の地図データやCADデータを柔軟に扱える点や、直感的な操作性について多くの質問が寄せられたほか、行政分野におけるGIS活用への関心も高かった。
さらに、3D都市モデルを活用した可視化・分析や、インフラ維持管理業務への応用に注目する来場者も多く見受けられた。
プレゼンテーションではSISの特長やサポート体制を解説
会場入口付近のホワイエでは各企業・団体から製品や活動の発表があった。
インフォマティクスは「複雑化する地理空間データをいかに効率的に扱うか」をテーマに、技術部SISグループのスタッフがSISのデータ互換性や操作性、サポート体制などについて説明を行った。
SISは英国Cadcorp社が開発するWindows対応のGIS製品で、外部オプションを必要としない1グレード構成を採用している。GIS業務に必要な機能を幅広く搭載しており、基本操作から高度な分析まで対応可能だ。
さらに、基本操作からカスタマイズまで幅広い問い合わせに対応するサポート体制についての案内もあった。


SISの特長や活用方法を解説
SISの特長
高いデータ互換性とプロジェクト構成力
建設・インフラ分野では、測量データやCADデータ、背景地図など複数形式のデータを扱うケースが多い。SISでは、表示投影法や座標系の違いを意識することなく、さまざまな形式のデータを変換せずに直接読み込んで利用できるため、データ変換作業の負荷軽減や位置ズレの防止につながる。
また、対応フォーマットの種類も豊富で、点・線・面・画像などを一つのファイルでまとめて管理でき、柔軟なGISプロジェクト構築を支援する。
直感的なUIによる操作性
GISでは多くの設定項目を扱う場面があるが、SISではウィザード形式を採用することで、一度に大量の入力を求めない設計となっている。設定手順が整理されており、現在どのような作業を行っているのか把握しやすいUIを実現している。
また、CADに匹敵する作図・編集コマンドを備えており、GIS上で地図編集や図形作成を行えるため、他ツールとの行き来を減らし、業務効率化にも貢献する。
導入・運用を支援するサポート施策
プレゼンテーションでは、現在実施中のサポート・トレーニング施策についても案内が行われた。
インフォマティクスでは、SIS Desktopを含む対象製品の新規・追加導入企業向けに、一定期間の電話サポートやトレーニング特典を提供している。また、サポートサービス契約を締結したユーザー向けには、トレーニング受講優待も用意されている。
こうした施策を通じて、導入初期の立ち上げ支援に加え、継続的なGIS活用や運用定着を支援していることが紹介された。
長期運用を見据えたライセンス体系
SISはサブスクリプション型ではなく、買い切り型のライセンス体系を採用している点も特長の一つとして紹介された。
GISを長期的に運用する場合、継続的なライセンスコストや予算管理が課題となるケースもある。SISは、中長期的な運用を見据え、費用計画を立てやすい製品として提案された。
今後もGIS活用を支援
今回のジオ展では、地理空間情報活用に対するニーズの広がりが感じられた。インフォマティクスは、今後もSISの提供を通じて、自治体やインフラ・建設分野をはじめとした幅広い業務でのGIS活用支援が期待される。
関連情報
<参考>ジオ展公式ウェブサイト