地図や位置情報を活用したスマートフォンアプリを紹介する連載、今回はライター兼アプリ作家の松本圭司氏が開発した登山用GPSアプリ「ジオグラフィカ(Geographica)」を紹介する。
目次
特徴
Geographica
ジオグラフィカは、インターネットに接続していないオフライン環境でも使える登山用GPSアプリである。
地図データをスマートフォンのローカルストレージにキャッシュとして保存することが可能なため、携帯電話の圏外である山奥や海上でもスタンドアロンで動作するのが特徴だ。
オフライン環境でも、スマートフォン内蔵のGPSを使って現在地を地図上に表示できる。
表示できる地図データ
ジオグラフィカでは背景地図として以下の地図を使える。
- 国土地理院の地形図
- Googleマップ
- OpenStreetMap
国土地理院の地図では、以下のようなさまざまな種類の地図を表示できる。
- 標準地図
- 淡色地図
- 航空写真
- 湖沼図
- 火山基本図
また、
- 色別標高図
- 雪崩傾斜
- 陰影起伏図
- 赤色立体地図
- 海上交通
などを地図に重ねることもできる。
OpenStreetMapの地図画面
色別標高図
オフラインでも利用可能
インターネットに接続した状態でこれらの地図を表示すれば、表示した地図が自動保存されるので、登山前にあらかじめ山の地図を表示させておけば、オフラインでも地図を閲覧できる。
範囲を指定して一括でキャッシュさせることも可能だ。(ただし、Googleマップだけはキャッシュできず、オフライン環境で使うことができない。)
範囲指定で一括キャッシュ
トラックログ保存やルート作成も
GPSの軌跡(トラックログ)を保存することも可能で、マーカー(POI)を登録することもできる。
登録したマーカーをつなぎ合わせてルート作成することで、登山中に音声でルート案内を行う機能も付いている。案内中は現在時刻や次のマーカーまでの距離などを確認できる。
記録したトラックログやマーカー、ルートなどのユーザーデータはフォルダーで管理でき、ファイルのインポートやエクスポートも可能だ。
マーカーの登録画面
ルートの作成画面
ダウンロード無料、アプリ内課金で制限機能解除
ジオグラフィカのアプリ本体のダウンロードは無料だが、課金(960円)すれば機能制限を解除できる。
課金しない場合はトラックの記録回数は5回までに制限されるほか、表示キャッシュの容量も100MBのみとなる。
課金すれば、トラックの記録回数制限がなくなるほか、表示キャッシュの容量が「100MB、500MB、1GB、5GB、無制限」から選択可能となる。一括キャッシュの回数制限もなくなるほか、ダウンロード枚数も一度に3000枚まで可能となる。
ジオグラフィカはオフラインでも使用可能で、SIMを挿さなくても使用できるため、古い端末をSIMなしで運用し、Wi-Fi接続した状態で地図データを保存した上で、登山専用のGPS端末として使用することもできる。
普段使っているスマートフォンとは別に、ジオグラフィカをインストールした登山専用の端末を用意しておけば、バッテリーの持続時間を延ばすことができ、より安全な山行が可能となるだろう。
■URL
ジオグラフィカ
http://geographica.biz/
※本記事で紹介したアプリに関する詳細は提供会社様あてにお問い合わせください。