今回はGISソフト「SIS」7.1の主題図の機能を中心にご紹介します。
図1:レンジ主題図の例
図2:ColorBrewerカラーセットの配色サンプル
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目次
はじめに
主題図とは、地図上である目的に応じて色分けしたり、グラフを用いてわかりやすく表現したものであり、天気図、防災図などに利用されています。
主題図の種類には、文字(ラベル)を使って表現する「ラベル主題図」、グラフを使って表現する「棒/円グラフ主題図」などがあります。
SISでは13種類の主題図が用意されています。
本記事ではSISの主題図作成機能のうち、わかりやすく視覚化するための機能をご紹介します。
「カラーセット」を使って手早く美しく視覚化
図3はある地区の住宅地図です。
各建物に、地震等の危険度を示す情報が「A/B/C/D」の4段階で設定されています。
図3:カラーセットを使用する前
特危険度の高い建物が地区のどのあたりに集中しているか把握するために、危険度の段階ごとに建物を色分けした「建物危険度マップ」を作成してみましょう。
主題図の種類は「個別値主題図」を使います。
建物の色分けをするにあたり、7.1から新たに追加されたカラーセット「ColorBrewer」を使うと、手早く綺麗な配色で表現することができます(図4)。
図4:カラーセットで手早く作成した建物危険度マップ
「ColorBrewer」では、35種類の色味をもとに、最大12段階までの色設定が可能です(図1・図2)。
「10段階の色で表現したいけど、それぞれ設定するのは手間がかかる」「綺麗な配色を一から設定するのは意外に難しい」という場合に強い味方となる頼もしい存在です。
値別の主題図の表示/非表示を自在に切替
主題図は、値ごとに表示/非表示を設定することができます。
図5では、危険度レベルが高い建物だけに絞って表示しています。
図5:危険度がAまたはBの建物のみ主題図に表示して
危険建物をよりわかりやすく視覚化!
これで危険度が高い建物の集中している地区が一目でわかるようになりました。
上に図形を重ねる場合も、ラインアイテムに透過度を設定できるので、境界線の下に隠れている建物や道路などが見づらくなることはありません(図6)。
図6:ラインの透過表示
地物の凡例表示
マップコントロールバーでは地物ごとにスタイルの凡例が表示されるようになり、地図上のアイテムが何の地物か判別しやすくなっています(図7)。
このように細かい点にもこだわったわかりやすいインターフェースとなっています。
図7:地物の凡例表示
ラベル主題図の重なり回避
ラベル主題図でも、重なり合うラベルの位置を自動調整する「重なり回避」オプションが追加され、調整方法をより詳しく指定できるようになりました。
これでより一層主題図が見やすくなりますね。(図8)
図8:重なり回避オプションでラベルを見やすく!
おわりに
今回は主題図の新機能を中心にご紹介しました。
次期リリースバージョンでも主題図はさらに進化を続けていきます。
次回も引き続きSISの新機能をご紹介していく予定ですので、どうぞお楽しみに。
SIS Desktopシリーズ 製品情報
https://www.informatix.co.jp/sis/
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<地図データ出典>Zmap-TOWNⅡc2011 ZENRIN CO.,LTD.(Z11LD 第395 号)/国土地理院発行の基盤地図情報(縮尺レベル25000)/Copyright (c) 2002 Cynthia Brewer, Mark Harrower, and The Pennsylvania State University.
※この記事は、GIS NEXT第48号に掲載された記事を編集したものです。