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空間時間人間をたどる旅|私が出会った風景 6

~番外編 1983-1999~

平凡な風景1~5で、私の生い立ちから、長島さんと出会い会社設立を支援して現在に至るまでをお話ししました。

今回は、その途中で海外に滞在したり大阪に赴任したときのことをご紹介します。

時間軸が戻りますがご容赦ください。

ケンブリッジ(英国) 1983

1983年の夏、英国ケンブリッジにある開発会社(ARC社)で3ケ月間仕事をする機会があり、英国での日の長い夏を楽しみました。

公園の周囲には大きな樹々が立ち並び、広大な芝生で野生のリスが遊んでいました。

夏期休暇シーズンということもあり、他の欧州国から語学学校に通う若者が多数集っており、高校生ぐらいの若者とおしゃべりを楽しんだりしました。

ARC社では、日本から送られてくるリクエストを開発スタッフに伝えたり、日本語入力のコマンドの開発を行いました。そこで出会ったスタッフ達といまだに仕事で繋がっていることは感慨深いものがあります。

CADのユーザー会を開催した時はケンブリッジ大学の学生寮に泊まり、冷たいシャワーを浴び(お湯がでないので)、食事は学食でとりました。

ケンブリッジやロンドンの街をさまよった日々が懐かい。

私自身英語は得意ではなく親しむ機会もありませんでしたが、ある時、契約書の作成を頼んでいた弁護士から、内容が曖昧な箇所に関して「契約書はAgreementなので、相手と同意した内容を記述するものだ」と言われ、目から鱗が落ちる思いをしました。

髪を切るのは「Trim」、「Cut」だと切りすぎてしまう。銀行口座の開設と閉鎖はOpenとClose。日本語だと少々大げさな表現も、英語だと意外にシンプルなので驚きました。

この期間のことを別途こちらに書きましたので、よかったらご覧ください。

台北、ソウル、北京 1988-1990

1980年代、建築CADは先進技術だったこともあり、周辺のアジア国から多くの人が視察のため来社されました。

その中で韓国、台湾、中国にユーザーができ、ソウルと台北に支店を開設しました。トレーニングのため各ユーザーを訪問したことがありますが、いずれのユーザーも学習意欲の高さ、勤勉さに感心しました。

韓国は当時まだ戒厳令が敷かれていました。社員食堂のキムチの匂いが懐かしい。

中国は、米国同様、広大な国土を有しており羨ましく感じましたし、万里の長城のアップダウンの大きさにも驚きました。

北京、台北の故宮博物館を訪問したことも、両国の歴史や関係を考えるうえで大いに刺激を受けました。

国の「ソフト」力として、どんな文化持っており、それをどう維持していくかは、とても重要なテーマだと思います。

大阪 1997-1999

1997年から2年間、大阪での単身赴任を経験しました。毎週末、新幹線で横浜の自宅に戻り、週明けまた大阪に行くという日々でした。

大阪は食べ物がおいしいうえに安く、とても親しみやすい街です。ひとくちに関西と言ってもそれぞれの地区にそれぞれの歴史や文化や風習があり、小さな欧州を見るようでいろいろな楽しみ方がある地域です。

北海道人は大きな地域をひと括りに言われることに抵抗はありませんが、関西人と言っても、もっと正確な地域を言わないと納得しない人がいたり、特徴を説明しきれないことも多々あります。

おわりに

北見、函館、東京、川崎、横浜と合計18ケ所の引っ越をしました。

思い起こすと、小さな喜びを積み重ねただけで、大きな病気や事件もなく幸福な人生を送ってきました。規則正しく家と会社を往復する平凡な毎日です。

でもこうして振り返ると、何気ない平凡な生活ほど幸福なことはないように思います。

さて次はどんな景色を見ることができるのでしょうか。

これからもマイペースで「空間時間人間」のテーマを追いかけていきたいと思っています。(posted by Shoichi Mihara)

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空間情報クラブ編集部

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