環境ジオポータルの概要
環境ジオポータルとは、環境省が2024年5月に公開したオープンデータのカタログサイトである。
環境省では、デジタル庁の「オープンデータ基本指針」に則り、「政府標準利用規約(第2.0版)」に準拠する形で、保有する統計データ等のオープンデータ化に取り組んでいる。環境ジオポータルもその一環として整備されたものである。
環境問題は、気候変動や資源枯渇、汚染(大気・水・土壌)、生物多様性など幅広い分野に及び、地方自治や産業とも深く関わっている。そのため、環境関連の地理空間オープンデータは、さまざまな業種においてGIS(地理情報システム)上で活用できる有用なデータといえる。
環境ジオポータルを活用すれば、こうした膨大なオープンデータの中から必要な情報を効率的に検索することができる。

提供されている代表的なデータセット
環境ジオポータルで提供しているデータセットの内容は、上部メニューの「データセット一覧」から確認できる。
以下に代表的なデータセットを紹介する。
- 現存植生図
各地の植生分布をまとめたデータセット。都道府県ごとのほか、関東や近畿などのブロック単位でも提供されている。 - サンゴ浅海生態系現況把握調査
サンゴ浅海における生態系の調査結果をまとめたデータセット。島ごとに提供されている。 - 藻場調査
沿岸部において海藻や海草が繁茂している場所(藻場)の調査結果をまとめたデータセット。 - 自然共生サイト
生物多様性の保全が図られている区域として、環境相が認定した「自然共生サイト」の範囲を確認できるデータセット。 - クマ類全国分布メッシュ
ヒグマやツキノワグマの分布情報をまとめたデータセット。 - 中大型哺乳類分布調査
タヌキやキツネなど、中大型哺乳類の分布調査結果をまとめたデータセット。
各データセットを選択すると、地理院地図上にデータを可視化した詳細ページが表示される。地図上のデータをクリックすることで、画面左下にデータの属性が表示される仕組みだ。
また、詳細ページにダウンロードボタンが設置されている場合は、そこからデータを取得することもできる。

データセット一覧

データセットの詳細ページ
目的のデータを効率的に探す|環境ジオポータルの検索方法
環境ジオポータルに収録されているデータは、トップページの検索窓からフリーワード検索を行える。
また、カテゴリから探すことも可能である。カテゴリは2026年6月時点で、下記の2つが用意されている。
- 水・大気・土壌環境
- 自然環境・生物多様性
このほか、以下の4カテゴリについても、今後データセットが公開される予定(準備中)となっている。
- 環境再生・資源循環
- 地球環境・脱炭素
- 化学物質・環境保健
- 環境政策・国際協力
GISデータ連携に役立つウェブサイト「いきもの地図」とは?
環境省では環境ジオポータルのほか、環境省生物多様性センターが日本全国の自然環境を調査した結果を地図上で閲覧できる「いきもの地図」というウェブサイトも公開している。
同サイトは旧「自然環境調査Web-GIS」をリニューアルしたものであり、環境ジオポータルで提供している現存植生図や藻場調査、サンゴ浅海生態系現況把握調査、中大型哺乳類分布調査などのデータセットを地図上に重ね合わせて可視化できる。
同サイトでは、さまざまな分野のデータを画面左のチェックボックスで簡単に切り替えられるだけでなく、背景地図を地理院地図、衛星画像、オープンストリートマップなどにも変更できる。用途に応じて、環境ジオポータルと使い分けて活用されたい。

GISやAI機械学習、XR技術を活用した業務DX化に関するご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください。
<参考>環境省ウェブサイト、デジタル庁ウェブサイト