地図・地理 書籍

地理学習にオススメの書籍を紹介|月刊「地理」11月号特集は「里山のいま」

10月 28, 2020

皆さんこんにちは。

空間情報クラブ編集部が地図や地理の分野でちょっと気になる書籍をご紹介するシリーズ、第3回。今回は地誌に関する書籍が入っています。

PICK UP - 今月の書籍

大災害時代、土地とのつきあい方を考える『地形と日本人 私たちはどこに暮らしてきたか』

本書は、私たちが暮らす場所の地形特性やその変化の過程を写真や古地図などを交えながら解説した歴史地理学の入門書です。

著者曰く、近年国内各地で発生している水害や地形災害は地球温暖化や異常気象だけでは説明できない、とのこと。地歴、地形環境やその歴史的改変が学べる教養書です。(金田章裕 著)

地理にまつわる「なぜ?」を丁寧に解説『目からウロコの なるほど地理講義 地誌編』

本書では、なぜここではこの作物の生産が盛んなのか?など、地誌的観点からさまざまな地域の特性が考察されています。

先生と生徒による講義形式のやりとりで「なぜそうなるのか」がわかりやすく解説されているので、学生の方のみならず社会人の方でも学び直しの読み物として面白く勉強になる一冊です。(宮路秀作 著)


感染疫学の基礎から応用までわかる『感染症疫学  感染性の計測・数学モデル・流行の構造』

長く世界的に読まれてきた感染症疫学専門書の最新版。新型コロナの第二波・第三波に備えて、今もっとも読まれるべき書と言われている一冊です。著者はスウェーデンの医師であり、「集団免疫戦略」を専門とするカロリンスカ研究所の名誉教授。

感染症疫学の基礎から応用まで表やグラフを交えながら解説されており、感染症を人間社会のなかで総合的に理解したい研究者や医学生・臨床医に最適な書です。(ヨハン・ギセック 著)

空間情報プラスに空間疫学に関するコラム「空間疫学とGIS(地理情報システム)の役割と課題」を掲載しています。

暮らしや社会の中にある地理学を知る『あれもこれも地理学: 文化・社会・経済を地理学で読み解く 』

場所や地域をキーワードにさまざなことを分析する地理学。本書は自然環境や文化、社会に関わる出来事や現象について「どこで起きているのか」「なぜそこで起きているのか」を解明していきます。

例えば「味噌汁を飲むと温暖化が進む?」「ビール工場はなぜ街の中にある?」といった生活や社会の中の事例を通して、場所や地域と事象との因果関係が解説されています。(富田啓介 著)

 

月刊「地理」11月号の見どころ

今回も月刊「地理」担当編集者の方に特集とオススメ記事を紹介していただきました!

特集:里山のいま

2020年11月号(10/25発売)の特集テーマは「里山」です。

里山の魅力はテレビなどマスメディアで紹介されるようになり、一般にも支持されるようになってきましたが、一方で地理学における里山研究は他分野に比べてまだまだ少ないのが現状です。

今号では、里山の魅力やその役割、歴史的な経緯や今後の展望を考察する記事をご紹介。里山のあり方を見直すきっかけとなれば幸いです。

  • 里山にみる日本の伝統的な自然観と自然利用
  • 里山の自然と歴史
  • 里山の変化を追跡する - 利用の変遷と景観の変貌
  • 炭焼きからみた里山の「これまで」と「これから」
  • 三富新田の現代的意義

11月号について詳しくはこちら 立ち読みもできます。

Editor's Choice

連載:見てわかる世界の気候アトラス

オリジナル気候図作成のススメ(三上岳彦)

さまざまな気候アトラスを紹介する連載記事。最終回となる今回は、手軽に見栄えの良いオリジナル気候図が作成できるWebサイトの紹介と、その利用方法をわかりやすく解説。気候学研究の第一人者である三上岳彦氏による記事です。

連載:授業で使えるはじめてのGIS

MANDARAを用いた生徒の思考を助ける主題図の作成(岩見和行)

神奈川県立厚木高等学校・岩見先生による地理教育向けの連載記事。授業で使える数値データをもとに、MANDARAを使って主題図を作成する手順が詳しく説明されています。地理授業教材の参考にしていただけると思います。(生徒人数:40名、授業時間:1コマ(70分)、ICT環境:各自のスマホや貸出タブレットを使用、プロジェクタ有り、Wi-Fi有り、生徒スマホ持込可)

おわりに

先日、「今年は千葉県館山市でイノシシの出没が激増しており、この半年で1000頭以上を捕獲(例年の倍以上のペース)。民家の庭に現われたり、周辺農家の畑が荒らされ作物が掘り返される被害が増えている」というニュースを目にしました。

こういった現象も高齢化・過疎化による森林管理の減少や耕作放棄地の増加など、里山管理の課題とつながっているようです。

里山(さとやま)と聞くと、その響きから昔ばなしの舞台になる「のどかな風景」というイメージしかなかったのですが、あらためて調べてみると、その役割の重要性や私たちのくらしとの関係、課題の一端を知ることができました。

ちなみに里山の定義は以下となります。

里山(さとやま)とは、集落、人里に隣接した結果、人間の影響を受けた生態系が存在する山をいう。深山(みやま)の対義語。

出典:Wikipedia

それではまた。

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空間情報クラブ編集部

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