SIS活用講座 第21回 SIS 9のご紹介 Part3 主題図編

はじめに

今回も引き続き、間もなくリリース予定の新バージョン「SIS 9」の新機能についてご紹介します。今回は「二変量主題図」と「フォーミュラ主題図」についてです。

2つの要因から色分け主題図を作る -二変量主題図-

SIS 9では新たに「二変量主題図」が登場!これは、二種類の項目値に対する色分けが可能な主題図で、2つの要因の相関関係を地図上で分析することができます。
2つの例を参考に分析結果を見てみましょう。

例1:学習塾を開くのに適切な地域はどこ?

二変量主題図はエリアマーケティングに大変有効です。例えば、学習塾の開業に適切な地域を検討してみましょう。

国勢調査「10~14歳の人口総数」と、経済センサス「町丁目別の学習塾などを含む教育、学習支援業の事業所数」の2つのデータをSIS 9に取り込みました。それぞれの要素に応じたレンジ主題図を作成した場合、下図のようになります。(図1・図2)

図1:人口による色分け

図2:事業所数による色分け

この2つの要素に対して二変量主題図を利用して色分けを行ってみました。(図3)
10-14歳の人口が多く、「教育、学習支援業」の事業所数が少ない地域がすぐにわかります(赤とオレンジの領域)。この地域を中心に検討を進めることで、より確実な集客を期待することができます。


図3:二変量主題図をエリアマーケティングに活用

例2:火災に注意する地域はどこ?

二変量主題図はマーケティング以外の分析にも有効です。東京都消防庁では、地域の「延焼危険度」と「消防活動困難度」を公開しています。このデータをSIS 9に取り込み、二変量主題図を利用して色分けを行いました。(図4)
両方の数値が、低い場所は水色、高い場所は赤になります。火災に注意が必要な場所が一目でわかりますね!


図4:二変量主題図で火災に注意すべき地域を抽出

細かい条件設定の主題図を簡単に作成 -フォーミュラ主題図-

SIS 9で新たに追加された「フォーミュラ主題図」では、フォーミュラ(式)を使って値の範囲やスタイルなどを設定し、簡単に主題図を作成することができます。

道路幅別にペンの太さや種類を変更する

SISではペン(線)やブラシ(塗りつぶし)などのスタイルを、JSON形式で記述して表現することができます。フォーミュラ主題図を使えば、JSONでペンの太さにプロパティの値を指定することで、ペンの太さが変更された主題図を簡単に作成することができます。

下の図はバスの1日あたりの運行本数を持つ属性(運行本数&)を利用して、運行本数が多いほど線が太くなるようにペンの太さを変更した例です。(図5)

図5:バスの運行本数に応じてペンのスタイルを変更する

調査面積や調査状況を1つの主題図で設定する

フォーミュラ主題図は、ペン、ブラシ、シンボルにそれぞれ主題図を設定でき、なおかつ属性値などの値に応じたスタイルを設定することができます。
これを利用することで、例えばブラシには「調査対象の面積」をレンジ主題図として設定し、ペンには「調査状況」を個別値主題図として設定することも可能です。(図6)


図6:調査結果をフォーミュラ主題図で表現

おわりに

これら2つの主題図は大変便利ですので、新バージョンでぜひご利用ください。引き続き次回の講座でもSIS 9の新機能についてご紹介したいと思います。

注1:本記事でご紹介したSIS 9の新機能につきましては、リリース時に、予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

■SIS Mapシリーズ 製品情報
http://www.informatix.co.jp/sis/product/sis.html

<地図データ出典>
・OpenStreetMap data © OpenStreetMap Contributors
・国土地理院 地理院地図、基盤地図情報
・東京都消防庁
政府統計の総合窓口(e-Stat)
「平成27年国勢調査結果」(総務省統計局)を加工して作成、「国勢調査 平成27年 国勢調査町丁・字等別境界データ」(総務省)を加工して作成
総務省・経済産業省「平成26年経済センサス-活動調査結果」を加工して作成

※この記事は、GIS NEXT第67号に掲載された記事を編集したものです。