ジオ三昧のススメ

スマホに入れておきたいおすすめの地図・位置情報アプリ 第3回:Geographica

地図や位置情報を活用したスマートフォンアプリを紹介するこの連載、第3回となる今回は、ライター兼アプリ作家の松本圭司氏が開発した、iOS/Android向け地図アプリ「Geographica(ジオグラフィカ)」を紹介する。

Geographica

Geographicaは、インターネットがつながらないオフラインの環境でも使用可能な地図アプリだ。地図データをスマートフォンのローカルストレージにキャッシュとして保存することが可能なため、携帯電話の圏外である山奥や海上でもインターネット接続なしにスタンドアロンで動作する。もちろんオフライン環境で使っているときでも、スマートフォン内蔵のGPSを使って現在地を地図上に表示させることが可能だ。

使用可能な地図は、国土地理院の地形図やGoogleマップのほか、フリーな地理空間情報を草の根の力で作る世界的プロジェクト「OpenStreetMap」の地図も表示できる。国土地理院の地図は、標準地図のほか、淡色地図やローマ字地名、航空写真、湖沼図、火山基本図などさまざまな地図を表示できる。さらに、色別標高図や雪崩傾斜、陰影起伏図、赤色立体地図、海上交通などを地図上に重ねることもできる。

OpenStreetMapの地図画面

色別標高図

インターネットに接続した状態でこれらの地図を表示させることにより、表示した地図が自動的に保存される仕組みになっているので、山に登る前にあらかじめ登りたい山の地図を表示させることで、オフラインでも地図が閲覧可能となる。また、範囲を指定して一括でキャッシュさせることも可能だ。なお、Googleマップだけはキャッシュすることはできず、オフライン環境で使うことはできない。

範囲指定で一括キャッシュ

GPSの軌跡(トラックログ)を保存することも可能で、マーカー(POI)を登録することもできる。また、登録したマーカーをつなぎ合わせることでルートを作成することにより、登山中に音声でルート案内を行う機能も付いている。案内中は現在時刻や次のマーカーまでの距離などを確認できる。なお、記録したトラックログやマーカー、ルートなどのユーザーデータはフォルダーで管理することが可能で、ファイルのインポートやエクスポートも可能だ。

マーカーの登録画面

ルートの作成画面

Geographicaのアプリ本体は無料でダウンロード可能で、課金(960円)を行うことで機能制限を解除できる。課金しない場合はトラックの記録回数は5回までに制限されるほか、表示キャッシュの容量も100MBのみとなる。課金することで、トラックの記録回数制限がなくなるほか、表示キャッシュの容量が100MB、500MB、1GB、5GB、無制限で選択可能となる。また、一括キャッシュの回数制限も無くなるほか、ダウンロード枚数も一度に3000枚まで可能となる。

Geographicaはオフラインでも使用可能で、SIMを挿さなくても使用できるため、たとえば古い端末をSIMなしで運用し、Wi-Fi接続した状態で地図データを保存した上で、登山専用のGPS端末として使用することもできる。普段使っているスマートフォンとは別に、Geographicaをインストールした登山専用の端末を用意しておくことで、バッテリーの持続時間を延ばすことが可能となり、安全な山行を実現できる。

URL
Geographica
http://geographica.biz/

執筆者ご紹介  片岡義明(かたおかよしあき)様
フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。