ジオ三昧のススメ

生活やビジネスに役立つ位置情報デバイス
第6回:カーグッズ

地図表示機能や測位機能を搭載したさまざまなデバイスの概要や現状について紹介するこの連載、第6回となる今回は、位置情報に関連したさまざまなカーグッズを紹介する。第2回でカーナビについて紹介したが、カー用品にはナビゲーションシステム以外にも位置情報を活用した製品が色々と発売されている。

ドライブレコーダー

衝撃を感知して事故時の映像を録画できるカメラ。GPSを搭載したものは映像とともに位置情報も記録することが可能で、記録した動画を地図と連動させながら見ることができる。また、車の走行ルートや速度を記録することも可能で、どの道を走ったのか、沿道にはどのような施設があったのかを思い出すのに役立ち、ドライブの記録ツールとしても活用できる。事故時においても発生地点を正確に記録できるため、事故の状況を第三者に伝えやすい。

GPSを搭載していると、衛星からの電波を受信することにより、日時を自動的に設定できるのも利点の一つ。事故時の記録において、相手が撮影した映像の日時と異なる場合、証拠としての信頼性に欠けると見なされる場合があるため、常に正しい日時に自動設定されるのは便利だ。

GPS搭載ドライブレコーダーは、ユピテルやコムテック、セルスターなどレーダー探知機のメーカーのほか、パナソニックやパイオニアなどのカーナビメーカー、GPS機器の会社として知られるガーミンジャパンなど多くのメーカーが提供しており、カーナビやレーダー探知機との連携が可能な製品もある。

GPS搭載ドライブレコーダー「FDR E530」

画像提供:ガーミンジャパン株式会社

レーダー探知機

速度取締機と思われるレーダー波を感知して知らせる機器で、GPSを搭載した製品は、レーダー波を感知できない場合でも、現在地をもとに周辺のオービスや取締エリアなどを知らせることができる。取締装置の登録データをアップデートすることにより、新たに設置された取締装置を検知することもできる。

GPSによる測位は電波の届かないトンネル内では機能しないため、加速度センサーを搭載し、GPS電波が途切れた場合でも自車位置を推定する機能を持つ製品もある。また、高速道路の高架や地下など、上下どちらの道を走行しているのか推定できない場合に、気圧センサーで測定した気圧差をもとに正確な位置を推定できる製品もある。

近年では大きなディスプレイを搭載した製品も増えており、地図上で自車位置とレーダーの位置を確認できる。また、取締を探知するだけでなく、高速道路のサービスエリアやパーキングの入口と出口、料金所のないインターチェンジ出口などを対象に、逆走した場合に警告する機能も登場している。ダッシュボードの上に置く一体型やルームミラーに映し出すミラー型、シガーソケットタイプなどさまざまな形状がある。

逆走警告と高速道逆走注意エリア警告機能を搭載したレーダー探知機「AR-W83GA」

画像提供:セルスター工業株式会社

駐車位置ナビ(カーファインダー)

駐車位置を記録するためのデバイスで、シガーソケットに差し込める形状のものが多い。Bluetoothでスマートフォンと通信することにより、エンジンオフ時に電源が切れた位置がスマートフォンアプリに記録されるため、ショッピングセンターやスキー場などの広い駐車場の中で自分の車を止めた位置を忘れてしまっても、簡単に探し出せる。

本体にGPSなどの測位機能を搭載しているわけではなく、スマートフォンのGPSを利用している。カーファインダーとして単機能の製品も販売されているが、FMトランスミッターなどの付加機能として提供されている場合が多い。

カーファインダー機能を搭載したFMトランスミッター「Anker Roav Transmitter F2」

画像提供:アンカー・ジャパン株式会社

ETC2.0車載器

ETC2.0には、従来のETCによる高速道路料金の支払機能に加えて、渋滞情報や災害支援情報などの情報提供サービスや、経路情報を活用したサービスなども提供される。これらの新機能を利用するには、カーナビやスマートフォンとETC2.0車載器を接続し連携させる必要があるが、GPSを搭載した車載器であればカーナビやスマートフォンとの接続が不要で、単体でETC2.0のサービスを利用できる。

GPS搭載ヘッドアップディスプレイ

ダッシュボード上に置いて小型の投射スクリーンに速度などの情報を表示する機器で、運転視界に情報を表示できるため、前方から視線をずらすことなく安全に走行情報を確認できる。GPSを搭載した製品は、衛星測位による位置情報をもとに速度を算出できるほか、時刻合わせも不要となる。また、速度情報だけでなく、高度や方角などを表示させることもできる。

GPSロガー/トラッカー

車の移動軌跡を記録する製品で、位置情報を記録して後からPCなどにログを転送できるGPSロガーと、携帯電話回線などでクラウドに位置情報を定期的に送信できるGPSトラッカーの2種類があり、用途によって選べる。

サーキットで走行ラインなどをチェックするためのGPSロガーは、1秒間に5~10回の測位が可能な高レート測位の受信機が使用されることが多く、1秒間に1回しか測位できない普通のGPSロガーと比較して、高速走行中の軌跡をしっかりと記録できる。

車の位置情報をリアルタイムに確認できるGPSトラッカーは、自己診断用のOBD2ポートに接続できるものもあり、位置情報とともにさまざまな車のデータを送信できる。

執筆者ご紹介  片岡義明(かたおかよしあき)様
フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。