こんにちは、インフォマティクスの空間情報クラブ編集部です。
今回は統計データについてご紹介します。
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目次
統計データとは
GIS(地理情報システム)では、「○○の統計データを地図に入力して色分けする」作業をよく行います。
この「統計データ」とは何でしょうか?単なる「データ」とどう違うのでしょうか?
統計という言葉を辞書で調べると、以下のように解説されています。
集団現象を数量的に把握すること。一定集団について、調査すべき事項を定め、その集団の性質・傾向を数量的に表すこと。(出典:三省堂 大辞林)
例えば、ある地方自治体の住民各人の性別や年齢は「データ」で、「男女別の人口」「年齢別人口」「国籍別人口」など調査項目を決めて算出した値が「統計データ」になります。
統計データの種類
私たちの身近には数え切れないほど多くの種類の統計データがあり、活用されています。
真っ先に思いつくのが、人口や世帯に関する調査結果をまとめた国勢調査ではないでしょうか。
国勢調査をはじめとする各種の政府統計データは、総務省統計局のホームページから誰でも無料でダウンロードして利用できます。
ダウンロードページにアクセスして「統計データを探す」の「主要な統計から探す」を見てみると、「人口・世帯」「企業・家計・経済」などさまざまな分類の統計データがあることがわかります。
統計データの例
表1:年齢(3区分),男女別人口 - 都道府県,市区町村(昭和55年~平成22年)
表2:都市階級・地方別1世帯当たり1か月間の収入と支出(総世帯)
このほかに、企業から有料で販売されている統計データも数多くあり、その種類は多岐に渡ります。
GISでの統計データ利用例
GISでは統計データをどのように利用するのでしょうか?
GISは、地球上の位置に紐づいた情報を地図に付加して利用するシステムです。地図と関連付けできる統計データであれば、さまざまな方法で利用できます。
総務省統計局の統計データと国土地理院の基盤地図情報は誰でも無料で利用できますので、これらを使用した例をご紹介しましょう。
総務省統計局のホームページからダウンロードした「昼間人口」の統計データ(表3)と、国土地理院のホームページからダウンロードした「基盤地図情報25000」(図1)を使って、東京都の市区町村別の昼間人口を地図上で色分け表現してみましょう。
基盤地図情報25000には「行政コード」の属性情報が付与されているので、この値と統計データの地域コードを結び付けます。
表3:総務省統計局の昼間人口
図1:国土地理院の基盤地図情報25000
これらのデータを使って、下図のような東京都の市区町村別の昼間人口を色分け表示した地図を作ることができます。(図2)
色分けされているので、昼間人口が多い場所がひと目でわかりますね。
図2:東京都の市区町村別の昼間人口
GISは初めての方、地図データをもっと簡単に扱いたい方は、ぜひ約300種類のデータを変換することなく直接読み込むことができるSISをご利用ください。
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おわりに
上記のような政府統計データは誰でも無料で入手できるので、自治体や企業の業務だけでなく、授業の教材としても手軽に利用できます。
商業分野では、店舗の場所、人の流れ、年代別人口の統計データなどをエリアマーケティングで利用することができます。
たとえば駅から出てきた人がどの方向に行くのか、どの年齢層の人がどこに住んでいるのかを分析することで、ターゲットを明確にし、新規店舗の出店や取扱商品の検討などに役立つ分析データの作成に利用できます
現在、一人一台携帯電話を持つ時代となり、GPS機能を使った人の動線を示す統計データの利用も注目されています。
このように日々進化するテクノロジーによって得られる統計データが、今後どのように有効活用されていくかも非常に興味深いですね。
<地図データ出典>国土地理院「基盤地図情報25000」、総務省「国勢調査」
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