投影法とは?

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2015年5月29日


今回は投影法についてご紹介します。

はじめに

地球は「丸い」といわれますが、厳密には、複雑な起伏のある球を少しつぶしたような、回転楕円体に 近い不規則な形をしています。このような複雑な曲面形状をモデル化し、コンピュータのディスプレイや紙の地図のような平面上に投影して表現する方法を「投影法」といい、平面に投影した地図データに地理的な位置情報を持たせる方法を「座標系」といいます。

ほぼ球体をした地球
平面に投影
ほぼ球体をした地球
平面に投影

投影法とは?

投影法とは、実際の地表面を紙地図やコンピュータ画面上で表現するために、3次元から2次元に変換する際に使われる数学的なモデルです。投影法は、地図をどのような平面に投影するかによって、大まかに以下の3種類に分けられます。
・円筒図法:地表を円筒面に投影し、切り開いて平面にした図法です。地球全体を表現できます。高緯度になるにつれ面積のひずみが大きくなります。
・方位図法:地球を真円面に投影した図法です。表現できる範囲は地球の半分程度になります。中心(接点)からの方位が正しく表現されます。
・円錐図法:地表を円錐面に投影し、切り開いて平面にした図法です。表現できる範囲は地球の3分の2程度です。面積と角度のひずみは最も少なくなります。

座標系とは?

座標系とは、ある基準から地理的な位置を相対的に示す仕組みです。一般に、GISで使われる座標系には、以下の2種類があります。
・緯度、経度、標高で表現される経緯度座標系(球形座標系)
・投影法により展開された平面上でのX/Y/Z(標高)で示されるXY 座標系(数学座標系)

座標参照系とは?

座標参照系とは、座標による空間参照として用いることができるように原点などを定義した座標系群です。日本では、一般に以下の座標参照系が使用されています。
・緯度/ 経度
・平面直角座標系(19 座標系)
・UTM(ユニバーサル横メルカトル図法)

表示投影法とは?

GISでは、地図データに設定されている座標系(座標参照系)にかかわらず、指定した座標参照系で地図データを描画(投影)し表示することができます。SISではこの表示のために使用する座標参照系を「表示投影法」と呼びます。

SISを例に、投影法、座標系を見てみましょう。SISでは、データセットの座標系とは異なる表示投影法で地図を表示できます。
例)緯度経度座標系のデータを平面直角座標系の投影法で表示

緯度/経度.日本測地系2000の地図
表示投影法を変更
緯度/経度.日本測地系2000の地図
表示投影法を変更
平面直角座標系(2000).09 第IX系で表示
平面直角座標系(2000).09 第IX系で表示

このように、地図データを編集せずに、緯度経度座標系のデータを平面直角座標系で表示することができます。緯度経度では度単位が使用されていますが、表示投影法を平面直角座標系にすることで、メートル単位で表示されるようになります。

また、SISでは、異なる座標系の地図を重ねて、1つの投影法で表示することもできます。

例)緯度/経度.日本測地系2000の地図と、平面直角座標系(2000)09.の地図を重ねて、平面直角座標系(2000).09の投影法で表示
おわりに座標系が異なる複数地図の表示投影法を統一することで、すべてに同じ単位を使用して位置情報を取り扱うことができます。

このように、地図の見え方や位置情報は、座標系、座標参照系、投影法、表示投影法で決まります。GISでは、デジタル化された地図を表示することが簡単に行えます。SISを使用して、ぜひ様々な投影法による表示を体験してみてください。

地図データ出典:国土地理院発行の基盤地図情報(縮尺レベル25000)