こんにちは、インフォマティクスの空間情報クラブ編集部です。
今回はルート検索についてご紹介します。
目次
ルート検索とは
ルート検索とは、出発地と目的地を指定して2地点間のルート(経路)を検索することをいいます。
すっかり身近な存在となっているので、車や徒歩、電車で外出する際にあらかじめPCやスマホでルート検索される方も多いのではないでしょうか。
GISでルート検索をカスタマイズ
インフォマティクスのGIS「GeoConic」では、道路データが持つ属性情報を利用してルート検索をカスタマイズできます。
一般によく使われる最短距離のルート検索だけでなく、最短時間で到達できるルート検索も可能です。
その場合、目的地までの最短時間はどのように計測されるのでしょうか?
時間は距離を平均速度で割った値ですが、高速道路では平均時速60km/h、一般道路では40km/hなど、道路によって速度が異なってきます。
このように目的地までの平均速度を道路種別毎に変えたり、道路の幅員や規制速度によって通行する道路に制限をかけることで、それぞれの環境に特化したルート検索のロジックを自由に組み立てることができるのです。
図1:最短距離検索
図2:カスタマイズしたルート検索
図1は最短距離でルート検索をした結果、図2は道路種別により平均速度を変えて最短時間を元にルート検索した結果です。
図2の検索結果では、平均速度が速い主要道路がより多く使われているのが確認できます。
これらの検索結果はラインアイテムとして作図されます。
マルチルート検索とは
マルチルート検索とは、ある地点から指定した条件下で取得できる全ルートを表示する機能です。
例えば、ある地点から1km以内の全ての道路ネットワーク、という検索がそれにあたります。
2地点間のルート検索と同じように、距離だけでなく時間を利用したユーザー定義設定が可能です。
到達圏検索とは
到達圏検索とは、前述のマルチルート検索で示された放射状の道路データの各末端を到達点とし、これらの頂点を結んだポリゴン領域を指します。
到達圏検索を使えば、ある車が5分以内で到達できる範囲をポリゴンとして簡単に作図でき、移動体の到達範囲を的確に把握できます。
図3:マルチルート検索
図4:到達圏検索
図3はマルチルート検索の結果です。
マルチルート検索の結果は取得できる全ルートのラインアイテムを1つのアイテムにまとめた、ジオメトリコレクションとして作図されます。
図4は到達圏検索の結果です。
到達圏検索の結果はポリゴンとして作図されます。
おわりに
今回はルート検索とその作図について紹介しました。
GIS「GeoConic」では2地点間、あるいは1対多地点のルート検索が可能で、検索ロジックも自由に設定できます。
検索結果で得られたアイテムを別レイヤとして、道路データや背景データに重ねて表示することもできます。